『 THE MOOD 』

#下着再考

最も肌に近い場所に、毎日必ず身につける存在である下着。
その日に何を身につけるか、それ次第で気持ちはぐっと変化するもの。
誰にも知られず、こっそりと自分ひとりで。
世の中の幻みたいな定説ではなく、他人の目でもなく、
自分が何を心地よいのか、どんなものに心がときめくのか、
もう1度自問してみると、その日にどんな下着を身につけたいのか分かるはず。
ジュエリーのように気持ちが上がり、お守りのように気持ちが強く安らかになる。
下着がそんな存在でありますように。

Direction / Edit / Text : Maki Kakimoto

「透けてもいい」 Vol.5

前回の vol.4 は「透けたくない」でしたが、今回は「透けてもいい」。
どっちだよと突っ込まれそうですが、日によってどちらの気分もあるはず。私はとてもとても透けるもの全般が好きで、仕事デスクも天板はガラス。
キーホルダーには水準器。ガラスとアクリルには目が無い。
洋服ももちろん透けた服が好きで、AURALEE のシアートップスは色柄違いで 5 着持っているほど。透けたいという欲求ではなく、透けているものにめっぽう弱いんです。
透ける服の時はカップ付きキャミ & タンクトップやボディスーツを着ることがほとんどですが、透け度が低い場合は、ブラでも大丈夫。その時、気をつけているポイントとしては2つ。肩と背中のストラップが華奢であること。レースや装飾が少ない極力シンプルなものを選ぶこと。
要するに、いかにも下着!というものを選ばないことが重要じゃないかと思ってます。それによって、透けることでもたらされることもある、いやらしさと下品さ(汚らしさ)をさらりと回避。それなりの年齢ですもの。

写真は、どこの下着かは不明ですが「いい透け!」と感じた友人たち。
スタイリングを生かすも殺すも、意外と大きい下着の力。そして、寄せて上げて盛ればいいわけでもなく、ベージュが無敵なわけでもない。そんな凝り固まった定説みたいなものではなく、自分のムードや欲求、スタイリングに合わせてジュエリーみたいに下着を選ぶこと。私にとって、透ける服を着ることが # 下着再考 のキッカケのひとつだったかもしれない。

このブラはヘルシーな素材感と、背中の細い華奢なストラップに一目ぼれ。華奢なストラップの下着はインポートに多く、カップがついていなかったりホールド感なかったり。これは華奢なストラップだけれど、つけているという安心感も共存。欲張りに探してきてよかった。装飾なく極シンプルなので、透ける服に最適なので春夏の出番がとても多そうな予感。

柿本真希 | Maki Kakimoto
エディター・ライター・ディレクター
編集、ライター。衣食住子と幅広く編集・原稿・連載・インタビューを担当。
2年間のアシスタント期を経て2001年独立。2012年からニュージーランドにて母子留学を2年半。
2014年秋に帰国後、編集・ライターに加え、ディレクション・キャスティングなど多岐にわたって活動中。