『 THE MOOD 』

#下着再考

BLUE & GREEN
Slip #LIVB542 ¥28,600- PORCELAIN


ランジェリークの最大の魅力と言える「レース」。
そのこだわりについて、ディレクター有馬さんにお聞きしました。
他とはまた違う、繊細なレースの魅力の秘密とは?

Direction / Writing / Photo
@makikakimoto

VOL.27 「 ランジェリークのこだわり ‐ レース ‐ 」

BLUE & GREEN
Slip #LIVB542 ¥28,600- PORCELAIN

Wireless bra #LIVA742 ¥17,600- PORCELAIN

Standard #LIVH142 ¥11,000- PORCELAIN

柿本
レースはどうやって選んでいるのでしょうか?

有馬
「まず素材を決めるのではなく、ストーリーを構築します。例えば「AMANDA」というシリーズでは、フェルメールの「レースを編む女」という絵がモチーフ。手元で編んでいるのはどんなレースなんだろう?と想像を膨らませながら選びました。いいなぁと感じるレースを世界中からストックしています。その中からテーマに合わせたレースをいくつか選び、その後値段やデザインとの折り合いを考えてふるいにかけていきます。イメージが基にありながらも、値段、着心地という条件をクリアしたものを使っています」

柿本
テーマを基にレースを選んでいるから、下着ではあまり見ないようなレースが使われていることが多いんですね。

有馬
「“下着の為”と選ぶのではなく、まずそのレースが作品としてどうなのか、ちょっと大袈裟かもしれませんが芸術性を見ています。シンプルに言うと、視界に入ってくるものとして、素敵だと思うかどうか否か。美しいかどうかを考えて選んでから、値段やデザインと折り合いをつけていきます」

BLUE & GREEN
3/4cup #LIVA142BC ¥19,800- BLACK



【 BLUE AND GREEN 】
2014年から使っているコットンレースをリセレクト。
このレースブランドは本当に拘りのレースメーカーで、絵やアートとしてレースを捉えているんです。だからこそやはり、柄の美しさ、唯一無二の存在感は格別。繊細であり大胆なんです。
着心地をさらにアップデートしてリニューアルしました。
ランジェリークというブランドの意思として、使い続けているレースです。


柿本
素材の中で、レースは女性たちの心を掴む力が強い気がします。

有馬
「レースには歴史があるので、やっぱりロマンがありますよね。見ただけで乙女心に火がつくというか。蚤の市などに行くとアンティークのレースがたくさん売っていますが、そうして受け継がれてずっと残っていくと言うことは、やはり何か意味のある存在なんじゃないかなと思うんです。そして女性たちがすごくレースに惹かれるのは、また何かそこに心を掴むキーワードがあるんですよね、きっと。蚤の市でのアンティークレースのように、数年後、数十年後に見ても美しいなと手に取ってもらえるような下着を作れたらいいなと思っています」

【 TERRACE 】
立ち上げ当初から使っているレース。レースの羽柄に惹かれて選んだのですが、羽柄の下着はなかなか見ないと思います。羽自体が軽いから、レースでさらに軽い印象に。

Wireless bra #LITA827 ¥12,100- MID NIGHT GRAY

Tanga #LITH527 ¥6,600- MID NIGHT GRAY

【 DROWSY DROWSY 】
お茶の時間がこのシーズンのテーマでした。お休みの日の中にお茶の時間があるという設定でまだベッドでのんびりしながらお茶を飲んでいるという景色。そのお茶を飲む背景にあるピローケースをイメージして作ったオリジナルレース。オーストリアにオーダーして作りました。

Wireless bra #LIUA833 ¥12,100- ECRU

Standard #LIUH133 ¥8,250- ECRU

【 GENTLE GENTLE 】
このシーズンのテーマは「お茶の時間」。ガラスのティーポッドの中にフレッシュなハーブがふわっと混ざり合っているイメージでレースを選びました。花柄のレースを基に、葉っぱを主体としてアレンジしたオリジナル生地です。

Wireless bra #LIUA834 ¥13,200- MINT GREEN

Tanga #LIUH534 ¥8,250- MINT GREEN

【 SWEET SWEET 】
こだわって作った細い幅のレース。1.2㎝程の幅に色々描かれているレースはとても希少です。
細いレースにこだわりを詰め込み、他のレース部分を邪魔せず中和できる、さりげなく美しいものを作り上げました。この細レースは、様々なアイテムに少しずつ使われていく予定です。

3/4cup #LIUA135BC ¥17,600- BROWN

Tanga #LIUH535 ¥9,350- BROWN

【 AMANDA 】
クラシックなこのシリーズは、柄の細かさとコットン混の柔らかな肌触りのレース。
レースを手で編んでいた頃の編み方を機械で作ったものだから、時代の良さを感じますしとても繊細。フェルメールの「レースを編む女」がモチーフです。レース発祥の地であるノッティンガムのレースを使用しています。コットン混ならではの淡い染色が美しいんです。

Wireless bra #LITA728 ¥10,780- STRAWBERRY

Standard #LITH128 ¥7,315- STRAWBERRY

【 105 】 ソンサンク
ベル・エポックの雰囲気を感じるレース。2017年AWで初めてこのレースを使用し、コレットの「シェリ」という小説がテーマ。2023年AWに再び同じレースを使用しており、イメージはパリのカフェ。気に入っているオリジナルのレースを、また違うテーマやデザインで使用するということはたまにあるんです。デザイン次第で全く違う印象になった姿を見るのもまた楽しくて。

Wireless bra #LIVA741 ¥13,200- TAUPE

Hip hang #LIVF141 ¥8,800- TAUPE

柿本真希 | Maki Kakimoto
エディター・ライター・ディレクター
編集、ライター。衣食住子と幅広く編集・原稿・連載・インタビューを担当。
2年間のアシスタント期を経て2001年独立。2012年からニュージーランドにて母子留学を2年半。
2014年秋に帰国後、編集・ライターに加え、ディレクション・キャスティングなど多岐にわたって活動中。