『 THE MOOD 』

#下着再考

最も肌に近い場所に、毎日必ず身につける存在である下着。
その日に何を身につけるか、それ次第で気持ちはぐっと変化するもの。
誰にも知られず、こっそりと自分ひとりで。
世の中の幻みたいな定説ではなく、他人の目でもなく、
自分が何を心地よいのか、どんなものに心がときめくのか、
もう1度自問してみると、その日にどんな下着を身につけたいのか分かるはず。
ジュエリーのように気持ちが上がり、お守りのように気持ちが強く安らかになる。
下着がそんな存在でありますように。

Direction / Edit / Text : Maki Kakimoto

「 一目惚れ 」VOL.11

今まで経験がなくて、これからしてみたいことの一つに一目惚れがある。
出会ったらビビビッ(古)なんて、疑り深い方である私に訪れるとは思えないからこそ。
もちろん一目惚れ風の体験をしたことはあり、このボディスーツもそう。
展示会で見た時、それこそビビビーッと胸が高鳴り、すぐに好きです♡と夢中になった。
美しく洗練されたカッティング、シアー感、色気ありつつ機能的、背中の大きな開き、私の好みを全て満たし てくれている。それ以来、誰にも頼まれていないのに、下着の質問をされるたびにこのボディスーツの話を熱 心にしてきた。一目惚れどころか、誰かの大ファンになったり追っかけたりしたことさえほぼ経験ないけれど、
推しへの愛を熱く語る人たちの気持ちが初めて分かったくらい、熱く人に話していたと思う。
そういった突然急上昇する熱い気持ちを体感させてもらえる日がくるなんて。まさかボディスーツに。
今ではそんなボディスーツを美しく着られるようにと、筋トレまで始めてる。
彼が好き。彼に見合うようにもっと綺麗になる!という心理。やっぱりこれってもういわゆる一目惚れみたい。
この蜜月は長く続きそう

柿本真希 | Maki Kakimoto
エディター・ライター・ディレクター
編集、ライター。衣食住子と幅広く編集・原稿・連載・インタビューを担当。
2年間のアシスタント期を経て2001年独立。2012年からニュージーランドにて母子留学を2年半。
2014年秋に帰国後、編集・ライターに加え、ディレクション・キャスティングなど多岐にわたって活動中。